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『吉里吉里人』

なんとなく気になりながら手に取らずにいた本。井上ひさし『吉里吉里人』。

正月に知人の家で薦められ、ひと月ほど前にふらりと入った古本屋でご対面。これは何かのご縁と思い迷わず買い求め、じわりじわりと読みすすめて参りまして、ついに読了。

人口約4000人、宮城県北部の吉里吉里村が、食物自給率100%を達成し、エネルギーも自給。医療立国を柱に、埋蔵金を後ろ盾に、独立宣言を行った。

物語は、ちょうどその瞬間に「吉里吉里国」の国境を通過した特急列車に乗りあわせた作家・古橋の身辺を中心に独立のドタバタを描きだしてゆく。

食糧問題やエネルギー問題について、井上氏は30年も前から(いや、ほんとうはもっとまえからなんだろう)危惧し、警鐘を鳴らしていたのですね…。国際法や通貨の仕組み、「国語」教育に報道のあり方、性と生の倫理や哲学など、実に広範囲に言及されていて、そうだよね~と再認識したり、なるほど!と唸ったり、いろいろと勉強になりました。

嗚呼、それにしても。物語中盤に見られる、「独立」を果たした吉里吉里の人々の高揚感に対して、終盤の急展開とうら悲しさよ。小国の独立はムズカシソウダ。

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