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滋賀県立琵琶湖博物館

以前から気になっていた琵琶湖博物館にやっと行くことができました。

鉄道の最寄り駅「草津駅」までは、妹の家からほとんど電車一本で行けるし、乗車時間も一時間程度だということが分かり、それならば! と、出かけたのでした。

で、草津駅からは博物館方面行きのバスに乗って、25分。これがしかし、一時間に一本か二本しかありません。およよよ…、前のバスは行ったばかりなり。

駅前のお店で昼食に食べられそうなものを探したりしながら待ち時間を過ごして、あらためてバス停に行ってもしかし、人影が少ない。

博物館に行きそうなのは、父と子とおぼしき二人連れだけである。夏休みって、博物館が一番賑わう時なんじゃないの? と思いつつ、到着してみて理由が分かりました。みんな車で来ていたのね。ちょうどお昼時に博物館に着きましたが、すでに帰る人もいたりして、なかはなかなか賑わっています。

展示室に入って最初に気付いたのが、空間の使い方のおもしろさ。

陳列ケースに標本や図表をずらっと並べてあるだけの博物館も多いですが、ここでは複製品を駆使して、なるべく展示物をガラスのケースで囲わないようにしているようです。陳列ケースのカタチに制限を受けないおかげで、順路が湾曲していたり、奥行きのあるジオラマが床から天井まで届いていたり。

壁面も平面ではなくて凹凸があり、次の窪みにはどんな展示があるのか、わくわくしてしまいます。さらに、天井からも展示物がぶらさがっていたり、天井そのものの構造や模様にまで工夫が凝らされています。

展示物のなかで特に気に入ったのは、再現された丸子船と、移築された民家。

丸子船はたくさんの木材をはぎあわせてつくられている船ですが、その継ぎ目の構造が精巧で、結果としてできあがる模様も斬新で美しく、作る工程のビデオまでしっかり拝見してきました。同じ展示室にあった、湖や川での漁の様子を収録したビデオも、短いながらそれぞれによくまとまっていて、たくさんのトピックがあったのに、つい次々と見てしまい、それだけでもけっこう時間がかかってしまいました。

081603また、かつて湖畔で一般的に見られた形の民家についても、ただ家を移築・展示してあるのではなく、どんな暮らしが営まれていたのかまで分かるように再現されており、たいへん生活感あふれる展示でした。

081602たとえばここは台所。

大根が切りかけでおいてあります。手前には、流しで洗ったばかりの菜っぱなどもおいてありました。もちろん生鮮品はレプリカですけれども。

さて、この流しですが、本当に水が流れていました。

そうして、流しの奥の水溜には、本物の生きた鯉が飼われていました。ここは屋外ではなく、博物館2階にある展示室。実は移築された民家の横にも小さなせせらぎが再現されていて、そこにも実際に水が流れていました。展示方法を考えた人や建築家のみなさんの意気込みが感じられました。

なお、鯉は野菜くずや残飯を食べる大切な役目があって飼われていたのでした。そうしてきれいになった水を外の水路に流していたんですね。

ここで感心した暮らしの知恵がひとつ。軒先には、水で満たされたバケツやたらいがたくさん並べてありました。解説を読むと、夏場は日中に風呂用の水を汲んでおき、日向で温めてから風呂桶にいれる、ということでした。湧かす前の水温が高ければ、貴重な燃料(柴や薪)を節約できるからだそうです。ナルホド。

他にも感心したのは、琵琶湖やその周辺の自然環境について展示してあるコーナー。多くの博物館では、人の暮らしと自然環境とをはっきりとわけて展示してあることが多いのですが、ここではかならず人の暮らしとの結びつきが見えるように工夫してありました。スバラシイ!!

しかし、一番人気があったのはやはり一階の淡水水族館のようでした。午後になると、親子連れでいっぱい。

淡水の生きものたちには熱帯魚のような見た目の華やかさはありませんが、生態の特徴がよくわかるように展示してあると、こどもたちは吸い寄せられるように見入るものなのですね。琵琶湖の岸辺近くを再現した大水槽には、常にたくさんの人が立ち止まり、種類によって違った傾向を見せる魚たちの動きに見入っていました。

そうしてわたしは同じ水槽の前で、そこだけ時がゆったりと流れているようなオオサンショウウオにしばし見入っておりました。

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