それから比屋根湿地へも行ってみた。
沖縄県総合運動公園の駐車場にバイクを止め、お茶を飲んで一休みしていたら、おとなりの比屋根湿地から何かとんでもなく大きな
「バーキバキバキバキッ」
という、きわめて破壊的な音が響いてきた。
ナンダ、ナンダ? と、あわてて湿地を一望できる団地の階段へかけ登る。
湿地の周辺に生えていた木が、ショベルカーで無惨にへし折られているところだった。
バキバキいう音は木の悲鳴だったのだ。見る間に次々とへし折られてゆく。
気づけばオバァが一人、やはりこの様子をじっと見つめていた。
「なにか、工事が入っては草茫々にして、また工事して、また草茫々にするわけよ。いったい何つくるつもりかね~、どこにそんにお金があるのかね~」
団地に住まうこの人生の大先輩の話に耳を傾けながら、わたしは木々が殺され続けるのに立ち会った。
オバァがふと話の合間に、「虹が出たよ、幸せになれるよ」といった。
わたしの背後で、虹が立ち上っていた。
わたしにはなんだか、木のタマシイが天に昇っていったシルシのように思えた。
木を引き倒す作業は、下の写真では左側に見える住宅の間際で行われていた。
2009年10月7日、夕刻、住宅との境の木がすっかりなくなってしまった比屋根湿地。去年12月と較べて、四角い池が増えている。
去年12月の様子は「でーじなとぅーん!!比屋根湿地」を、ご覧ください。
| 固定リンク
コメント