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映画 『マン オン ワイヤー』

__1974年、ニューヨーク。
できたばかりの世界貿易センター。

そのツインタワーに、ワイヤーを渡して綱渡りをしちゃったフランスの大道芸人フィリップ・プティ氏と、彼の計画を成功に導いた仲間たちのお話。

公式サイト ↓↓↓
http://www.espace-sarou.co.jp/manonwire/

なんとこれ実話。当時の映像や写真を駆使し、関係者の証言や再現映像も加え、一本の映画に仕立ててある。でも、なんだか壮大なるイリュージョンと、その種明かしを見たような、あるいはまた良質の推理小説を映像で見たような、実に不思議な印象をうけた映画でした。

「なぜそんな危険な場所で綱渡りを?」 と、人は問う。「理由はない」と、プティ氏。

登山家は「そこに山があるから」山に登る、という。プティ氏にとっては「そこに綱渡りできる(すべき)場所がある」そんな感じだろうか。
あるいはまた、作曲家や作家は、創作活動を行うとき「何かが降りてくる」という表現を使ったりするけれども、そんな感じで本人の意思を遙かに越えたなにかが綱渡りをさせたのかもしれない。

綱を渡る彼はあまりに美しく、ほんのわずかにもバランスを崩すことなく、大地を歩くが如くだ。まるで天地に軸が通っているようでもあり、また神に愛でられし者とはこのような人であろうかと、惚れ惚れとみいってしまった。

彼の行為はアメリカの人々には好意的に受け入れられ、マスメディアでも大きく報じられ、プティ氏はアッという間に有名人になってしまったらしい。そうして当時、プティ氏の綱渡りを間近で見た警官は、インタビューの最後で、やや興奮気味に「個人的にはスゴイものを見た」と語っている。

見終わってから私はハタと考えてしまった。

プティ氏は人々を仰天させたけれども、誰も傷つけてはいないし、困らせてもいない。そうして、職務中の警官にも個人的な考えがあってしかるべきだ。

けれども、たとえば日本で同様の綱渡りを決行したら何と言われるだろう? あるいはまた、その綱渡りを間近で見た警官の、メディアに向けた個人的な発言は許されるだろうか? …きっとどちらも、ものすごい批判を受けるよね。

プティ氏と仲間たちの行為の爽快さ。それにひきかえ、日本社会の息苦しいことよ。
…はからずも、世界貿易センターが破壊された9.11というその日にこの映画を見たのもまた何かの因縁か。

※写真は 映画 『マン オン ワイヤー』 公式サイトより。

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