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空蝉の白い糸

今年も「夏休みこども科学電話相談」という番組がNHKラジオ第一ではじまっている。

で、今日は、「それそれ、わたしも知りたかったんだよ~!」と、ラジオを聴きながら思わず声を上げてしまった質問が一つあった。

072704小学生の男の子 「この間、セミの抜け殻を見つけたのですが、背中の割れているところから白い糸のようなものが出ていました。あれは何ですか?」

先生答えて曰く、「セミが脱皮するときには、体の表面の部分をすべてきれいに脱ぎます。だから、体の表面のでこぼこも、毛のような部分も、目もきれいに脱皮します。

ところで、その、体の表面と同じ組織を持った部分が体の中にもあります。呼吸をする管、気管です。

セミの背中から出ていた白い糸のようなものは、この気管がきれいに脱皮をしたあとです。呼吸のための穴は10対あるので、白い糸は全部で20本あります。

実際には気管は途中から枝分かれしているので、詳しく調べるともっとたくさんになります。だから脱皮をするのはとても難しいことなのです。それで時々脱皮に失敗して死んでしまうセミもいます。

気管のほかにも消化管の一部が脱皮します。だから、口と糞をする穴からも白い糸のようなものが繋がっています。

これを観察するには、セミの抜け殻をお湯に入れて柔らかくしてから、そっと背中の割れ目を開いて、中を見てみるといいですよ。」

と、まぁざっとこんな感じの回答でありました。

それを聴き終わるが速いか、おばさん(ワタクシのことですね)は、さっそくクマゼミの抜け殻を出してきました。

072702お湯に入れて柔らかくしてから、解剖用の細くてよく切れるハサミで背中を切って開いてみると、中身は冒頭の写真のようになっていました。

そうか、この白い糸は、こんなふうに中に繋がっていたのか…

さらにマチ針で白い糸の束をそっと分けてみました。確かに10対あるようだ。

072708もうちょっと背中を広げてみてみよう。

で、瓶のキャップにセミの抜け殻をかぶせて、このまま乾かしてみました。

072709セミの抜け殻の開きができあがりました。

…ではなくって、なるほどよく見えますね、気管の脱皮したあと。

腹の方にも管はたくさん繋がっていますが、胸の2対が特に太い、というのも見てとれます。

そうしてよく見ると、確かに口と肛門からもちょっぴり白い糸は繋がっているのでした。

うーん、セミの抜け殻って開いてみたのははじめてだけど、なかなかおもしろいもんだ。こんな解剖なら生きものを殺さずにできるので気持ちもずいぶん軽やかである。

と、しばし考えをめぐらせたあと、急速に冷静になって我が身を振り返った…。なんで一人暮らしのおばさんの家にセミの抜け殻や解剖用のハサミがあるのか、と。

あ、ハサミは学生の時、実習で使ったのをそのまま持っているだけです、逆むけとかを切るのに便利だから…。けっしてアヤシイ趣味はありません、念のため。

セミの抜け殻は…、去年、日本自然保護協会の自然調べで「セミの抜け殻調べ」に参加していたから、なんだけれど、うぅむ。やっぱヘンだよねぇ。。。 ま、いっか。 (^^;) 

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コメント

セミって、脱皮は簡単じゃなかったんですね。
もしかして、セミ自身は「脱皮って・・いたんだよぉ~(泣)」と思っているんではないだろうか?
ちょっと考えてしまいました。
だってね、人も痰が出ると喉が痛いし、生理のときは、まぁ・痛いし。毛を抜くと痛いし、出産のときは胎盤が剥がれたら痛いし。
「みーんみーん」とたくさんいるけど、がんばっているんだね~と思えるはず。
そういえば、マレーシアでは、クマゼミ鳴いてないなぁ????

投稿: かちゃん・ぱんじゃん | 2009年7月30日 (木) 13時09分

かちゃんさん

> もしかして、セミ自身は「脱皮って・・いたんだよぉ~(泣)」と思っているんではないだろうか?

いやいや、実は、「チョー、キモチイーーー!!!」とか思っているかもしれませぬぞ… 

日焼けのあとの皮を剥いたり、かさぶたを剥がしたりって、ちょっと痛いこともあるけど、妙に気持ちよくありません…? 

それに脱皮のたびにブルーになっている虫たちを想像するとちょっとコワイ…
ナンチャッテ。(笑)

真実は蝉のみぞ知る coldsweats01

ところでマレーシアではセミ自体鳴いていない? それとも種類が違う? (世界には、13年に一度とか17年にいちどとか、凄い長い周期でしか出てこない蝉がいると聞いたことがあるので)

投稿: ミズマ | 2009年8月 6日 (木) 13時25分

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