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気分の良い話 2題

バス停で、バスを待っていた。

市内線・市外線それぞれ複数系統のバスが通過するバス停だ。

待っているバスはなかなか来ない。バスが遅れているわけではなくて、私が10分も早くバス停に到着してしまったからだった。

ところで以前、沖縄のバスは手を挙げないとバス停に止まってくれなかった。今は違う。バス停に人がいれば、きちんと止まってくれる。

ただし、系統番号2の市内線バスは、このバス停のすぐ先が終着点になっている。しかも、その終着点へは、私が立っているバス停を過ぎてわりあいすぐに右折しないといけない。だから、2番のバスに限っては、中央の車線を走ったまま、大抵そのバス停をスルーパスしてしまう。

そのとき中央の車線を走ってきたバスも、そのままスルーパスするのかと思った。ところがバス停に近づくと、運転手さんはやわらかにクラクションを鳴らし、「乗るか?」と合図を送ってきた。私が「いいえ」と首を横に振ると、運転手さんは「OK、ありがとう!」というふうにさっと手を挙げ、さらにニコニコ笑いながら手を振ってバス停を通過した。

そういえば2番のバスに乗るとよく会う、気持ちの良い運転手さんが一人いたなぁ…、いつもにこやかで親切なんだよな。ガラス越しでよく見えなかったけど、あの人だったに違いない。わたしはとてもさわやかな気分で、一人の運転手さんを思い出していました。

もう一つの気分の良い話は、待っていた長距離バスに乗ってからのことだ。

バスに乗り込んで10分ほど経ったころ、前に座っていた女性がちょっと改まった感じで振り返り、きっぱりと、しかし、あくまでもにこやかに、「すいません」、と、声をかけてきた。

何だろう? 行き先のバス停について聞きたいことでもあるのかな? と思いつつ、彼女の表情につられてこちらもにっこり笑いながら「はい。」と、答えた。

すると彼女は「ちょっと、倒しますね。」
座席の背もたれを倒したいのだが良いか、ということであった。わたしの返事はもちろん、「どうぞ!」。

こういう乗り物ではほとんどの場合、前の座席の背もたれは突如として無言で倒されるものである。後に座っている者にとってはけっこう迷惑だ。まず座席の空間が狭くなるし、座席ポケットに入れていた物が取りにくくなったりする。ドリンクホルダーのお茶がこぼれるかもしれない。いろいろと不都合が起こる。

でも、前の座席の彼女は、「にこやかに」「ちゃんと声をかけて」「返事を聞いてから」座席を倒したのであった。 とても気分がよかった! わたしは乗り物で座席を倒すことはほとんどないけれど、今後そういうことがあれば、彼女のようにしてみよう、と思いました。

それにしても、一日のうちに二人もの気分の良い人と出会えるなんて、今日は実に良い日であったなぁ!

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