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雨やどり、もしくは迷子預かり処

先日、ベランダ菜園のミニトマトがヒヨドリ親子につつかれている話を書きましたが、里の鳥たちはいまが子育ての真っ盛りのようです。

昨日は午後から雨が降ってきました。風が強く沖縄の5月としては少々肌寒くもあります。夕暮れ時に、西の窓の軒下に子スズメが飛び込んできました。

その窓は曇りガラスで、空気が冷たいために昨日はほとんど閉めきってありました。窓枠のすぐ上に軒が15cmばかり張り出しており、暴風の飛来物をよけるための桟が軒から窓の下に向かって縦に渡してあります。さらに、この時期になると西日がきついので、桟の途中には簾をくくりつけてあります。

スズメの子が強風によろけ大騒ぎしながらも、その簾の上端に不時着した一部始終を、偶然、曇りガラス越しに見てしまったのでした。軒から簾の上端までは20cmほどしかないし、風向きの関係でさしあたって雨に濡れる心配はなさそうでした。

子スズメは何度か鋭く甲高い声で親鳥を呼びましたが、間もなく訪れた日没と同時にすぐ鳴き止みました。

わたしは2~3年前のことを思い出していました。

季節は今時分、突然の土砂降りで舞い込んできたのはやはりスズメの子でした。北側に面した風呂場の窓の外においた植木のてっぺんで、切なげに甲高く何度も何度もさえずっていました。明るいうちはほとんど休みなしに等間隔で鳴き続け、日没後も時々思い出したように声をあげ、夜もうつらうつらとしては目覚めるたびにまた寂しさに鳴いているようでした。

朝になって雨が小降りになった頃、すっかり消耗したしわがれ声で呼び続けたのが聞こえたのか、やっとのことで親鳥が迎えに来たのでした。

うちのアパートは、このあたりではちょっと目立つ高さで、特にわたしの部屋は鳥がとまりやすい構造物や植木がたくさん置いてあります。アパートの3階なので軒下にとまったとしても猫に飛びかかられる心配はほとんどありません。

うちの近所で子育てしているスズメの母さんは、「はぐれたときにはあそこで待っているんだよ」と子どもたちに言いつけてあるのだろうか、などと考えてしまいました。

何年か前の子は落ち着かずひっきりなしに鳴いていて、体力の消耗が心配でしたが、昨日の子はなかなか落ち着いたもので、夕刻何度か鳴いたあとはもうじっと黙って過ごしていました。

わたしは窓ガラス一枚隔てた2mも離れていないところで子スズメのいる西の窓に向かってパソコンをたたいていたわけで、気配がしなかったはずはないのですが、窓が開かない限り大丈夫と知っていたのか、はたまた肝っ玉が座っていたのか。部屋の照明を消してもまったく動じる様子はありませんでした。もっともその頃には、子スズメはすでに熟睡していたのかも知れませんね。

そして夜が明けるが早いかスズメの子は再度鋭く親を呼びはじめ、すっかり日が昇る頃にはめでたく親とともに飛び立って行ったのでした。

雛にとっては捕食者も恐ろしいだろうけれど、巣立ち後間もなく親とはぐれて食べ物を見つけられなくなったり、突然の雨に体温を奪われて動けなくなったり、実に様々な困難が待ち受けているのだなぁと、夜明けのまだぼんやりした頭で子スズメを見送りながらわたしはそんなことを考えていたのでした。

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