« 今日のいただきもの~大量のほうれんそう保存術 | トップページ | 冬の蟻の謎が解けました。 »

チベット

中国語に関わる仕事をしているせいもあって、チベットの情勢が気になっている。

在宅中はラジオをつけていることが多いけれど、ほとんどFMを聴いているので、あまりニュースは流れない。しかも、NHKだと「大本営発表」的な内容しか放送されないので、実際のところ何が起きているのかさっぱりだ。

多くは『チベット「暴動」』と表現されている。まるでチベットの人が一方的に悪いみたいだ。だいたい、なぜ僧侶がデモを始めたのか? 何も伝わってこない。

ためしに中国のYahooで「西蔵暴動」を検索してみた。検索結果の画面にはあふれるほどのタイトルが出てくるのに、実際に記事を読んでみようとクリックすると、見事にほとんどアクセスできない。どうもその時点でかなり怪しい感じがしますね。「天安門事件」に関しても中国は同様の報道規制をしているから。

おぉ、アクセスできる!! …と思って開いてみると、この件に関してチベットの人々を一方的に非難する記事。または「祖国統一!」を声高に叫んでいるもの。

一番すごかったのは、「チベット暴動なんてでっちあげ!」(つまり、何もなかった)という書き込み。それに対する突っ込みのコメントで、ようやく「実弾を積んだ軍の車両が、四川省から相当数チベットに向かっている。暴動が起きたのは事実。」というのを見つけた程度。

チベットの人々の置かれている立場や、心情について言及されたものは全くない。こんな風にして少数の人々の意見は抹殺されていくのか。

ふと去年の「教科書検定問題」にまつわる本土メディアの報道を思い出した。

沖縄戦でおきた集団自決について、軍の関与を示唆する記述を削除するよう検定意見が出され、沖縄では10万人規模の抗議集会が行われた。しかし本土では、わざとその規模を縮小して伝える報道機関や、抗議集会自体がでっち上げで、そんなものなかった、という論調が起こっていたのだった。

そのことを知ってわたしは激しく憤りつつ、かなりぞっとしていた。中国に限らず、報道というのは簡単に「力の強い方」についたり、「強い力」に負けてしまったりするのだ。

そこで、You Tube でもこの件に関する報道を探してみた。

香港のテレビ局は「違法な取材を行った」として、中国当局から強制退去させられたことを報じている。「中国政府にとって」不都合な情報が流れるのを避けるためだろう。

そのほかの海外の報道では、「限られた情報しか得ることができない中で」としつつ、旅行者の断片的な証言をつなぎ合わせ、「平和的にはじめられた僧侶のデモを、当局が暴力的に制圧した」と受け取れるものがあった。

これらをまとめてみると、どの時点で始まったはともかく、当局による武力鎮圧が行われている、という情報のほうが確からしく思える。

「中国政府の立場」や「日本政府の立場」ではなく、「チベットの人々の目線や立場」で、本当のところを伝えてくれる報道はないものか。

|

« 今日のいただきもの~大量のほうれんそう保存術 | トップページ | 冬の蟻の謎が解けました。 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/212696/40548641

この記事へのトラックバック一覧です: チベット:

« 今日のいただきもの~大量のほうれんそう保存術 | トップページ | 冬の蟻の謎が解けました。 »