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チベット、その2。~台湾の報道から~

台湾のインターネット新聞『中時電子報』で今日見つけた記事から、一部を粗訳しました。原文と写真は以下のページでご覧ください。

http://news.chinatimes.com/2007Cti/2007Cti-Focus/2007Cti-Focus-Content/0,4518,9703190321+97031914+0+193837+0,00.html

キーワード: チベット、西蔵、西藏、動乱、暴動。

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「海外のチベット人が伝えるチベットの現状~殺戮、盗聴、搾取~」

2008.03.19  【記者:蔡百蕙/ロンドンから】

中国政府がチベットを制圧し、全面封鎖を行ったとのニュースが伝わってからというもの、多くのチベット人亡命者たちは、家族の安否が気になりつつも、電話をかけることさえできずにいる。「電話は間違いなく盗聴されているから。わたしは家族を危険な目にあわせたくないんだ」。英国での亡命生活がすでに十二年になるチベット人、図登(Thupten)は心配そうに語った。ほかのチベット人、洛奇(Lorch)もこう語る。「事態が収束し平穏を取り戻したあと、多分1~2週間経ったら家族と連絡を取ってみるよ」。

図登のように、長期にわたって海外で亡命生活を送るチベット人は少なくない。そして、みなチベットに残してきた家族の近況を知りたがっている。とりわけ、中国当局が設定した十七日深夜の自首期限後の状況について。だから、限られた情報のもとで、盗聴もおそれず家族に電話しようとする人もいる。イギリス・ロンドンの中国大使館の外では、「Fee Tibet」の抗議活動がすでに二日目に入った。応援に来た丹真(Tenzin)によれば、「家族と連絡は取れたが、チベットの状況はまだ落ち着いておらず、家族はびくびくしながら過ごしている。今、街には警察が以前の3~4倍いて、ほとんどのチベット系住民は怖くて一週間近く外出していない」そうだ。

丹真によると、現在チベット域内では、犯罪者と見なされているチベット系住民や外出しようとするチベット系住民は、必ず身分証明書を身につけなければならないと言う。いつ兵士から尋問を受け、身分証明書の提示を求められるかわからないからだ。さらに憤りを感じるのは、暴力的な衝突の最中、けがをしたあるチベット系の友人が病院に送られた後、治療費を倍増して要求された、ということだ。「二~三千元になることもある」そうだが、払うしかない。中国の医者がチベット系の人々に倍額の治療費を請求する理由について、丹真は憤慨しながらこう語った。「because they want all Tibetan die(彼らは、チベット族がみんな死んでしまえばいいと思っているからよ)!」

目下のところ中国当局は、インターネットやメディアの報道以外にも、多くの電話回線を閉じている。やはり学生の索南(Sonam)によると、もっとも激しい衝突が起こった14日以後、家族との電話がまったく通じなくなってしまったそうだ。彼は北京にいる友人に頼んで家族に電話をしてもらい、数日後、ようやく家族がみな無事だという知らせを受け取った。「でも、ほかの友人たちにこんな幸運はなかった。実際にチベット僧の友人が一人、殺されてしまったんだ!」中国当局が公表した死亡者10名という数字について、ロンドンの中国大使館へ抗議に来たチベット系の人々はみんなおかしいと感じている。丹真は言った。「友人たちから聴いた数を合わせただけでも、10人はくだらない」。

この激しい衝突は、自由を奪い取られて五十年経ったチベット系の人々にとって、決して意外ではなかった。宗教と文化はすべて迫害を受け、チベットはますます中国化して、チベット系住民はみな不満を持っていたという。二十五歳の丹真は言う、「多くの若者は中文(※)を話すけれど、チベット語は話さないの」。だからわたしは、中文が話せるけれど、彼女と中文で話さないのだ。

20年来で最大規模となったこの抗議活動が、中国政府によるチベット統治の失敗を証明している。唯一、言語だけが成功例であろうか。

[写真キャプション]チベットの首都ラサでは19日、街のいたるところで中国軍のパトロールが見られた。国際人権団体は、千名を越えるチベット人が拘束され、当局から虐待を受けている可能性がある、との警告を出した。(法新社) 

[※注] 中文 Zhongwen : いわゆる中国語。中国全土の学校で共通語として使用され、また国語として教えられてもいる。もとは漢民族の言語。

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コメント

一日も早く正常に、できるなら本当の意味で正常な状態に戻ることを 

投稿: いたち | 2008年3月21日 (金) 00時40分

同感です。

投稿: こあら | 2008年3月21日 (金) 19時56分

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